第26回学会大会
1. 大会趣旨
東日本大震災は、未曾有の規模の複合的災害であり、日本の経済社会に大打撃を与え、世界秩序にも影響を与えようとしています。この災害によって、日本経済社会が内包する制度の問題点も浮き彫りになってきました。震災復興のための政策はどうあるべきか、震災復興を契機として、どのような制度改革による日本の再生が望まれるのか。議論は、復興対策が中心になるとはいえ、同時に、中・長期的な課題である少子高齢化を伴った人口減少なども視野に入れねばならないと考えます。また、グローバリゼーションと国際的自由化の流れのなかで、国際的比較の視点での検討も必要となります。主要な課題領域に沿って、「復興のための財源調達と政策対応・制度改革」、「復興のための地域再生・まちづくり」、「エネルギー政策転換と再生可能エネルギーの促進」といった3つの分科会を用意しました。ほかに、共通論題については、産業再生、NPO活動と国際支援、地方分権とガバナンスなどに関するテーマでの報告が期待されます。大会は、震災から9ヶ月を経過しての開催になります。このことから、政策対応には、政策展開の検証と今後の課題の双方が含まれます。会員諸氏の自由な立場からの活発な議論への参加を期待致します。
第26回研究大会実行委員長 塩見英治(中央大学)
2. 開催要項
日程:2011年12月3日(土)~4日(日)
テーマ:「震災復興と日本再生のための政策対応・制度改革」
会場:中央大学多摩キャンパス (多摩モノレール「中央大学・明星大学」駅から徒歩1分)
<JR中央線・多摩モノレール利用>
新宿~快速・特快~立川…立川南~中央大学・明星大学前(所要時間:約50分~70分)
<京王線・多摩モノレール利用>
新宿~準特急~調布乗り換え~京王多摩センター…多摩センター~中央大学・明星大学前(所要時間:約45分)
新宿~準特急~高幡不動~中央大学・明星大学前(所要時間:約50分)
3. 大会プログラム
第1日(2011年12月3日)
奨励賞報告①
1号館1408号室
審査委員:
吉田達雄(日本大学)
水田健一(名古屋学院大学)
10:00 産業連関分析による環境付加価値税の経済に与える影響の評価
報告者:倉見美規
(東洋大学 院)
10:35 英国NHSの医療提供体制改革と財政の対応―Public Private PartnershipとBig Societyの実現を目指して―
報告者:柏木 恵
(中央大学 院)
11:10 カナダ福祉国家財政の再編
報告者:廣瀬義朗
(中央大学 院)
奨励賞報告②
1号館1409号室A
審査委員:
穴山悌三(中央大学)
楠田昭二(立教大学)
10:00 日中FTAにおける貿易環境整備の重要性―しいたけ貿易実証研究を中心に―
報告者:索 珊
(滋賀大学 院)
10:35 中国における所得格差の研究:広東省を例として
報告者:王 娜
(中央大学 院)
11:10 中国における郷鎮企業の発展と構造変化:特に所有制の構造変化を中心に―
報告者:孫 岩巍
(中央大学 院)
奨励賞報告③
1号館1410号室
審査委員:
西村 陽(関西電力)
城川俊一(東洋大学)
10:00 住宅用太陽光発電に対する補助制度の評価:仮想的な余剰電力買取制度と比較して
報告者:花田真一
(東京大学 院)
10:35 医薬分業の現状と課題
報告者:江口雅彦
(滋賀大学 院)
11:10 日本における移動体データ通信サービスに対するインセンティブ規制の検討
報告者:小林和馬
(中央大学 院)
奨励賞報告④
2号館4階会議室4
審査委員:
和田尚久(東洋大学)
植野一芳(大東文化大学)
10:00 外国人労働者の就労条件による労働市場への経済的影響の差異
報告者:山田 航
(兵庫県立大学 院)
10:35 タイ南部イスラーム学校における教育格差是正のためのカリキュラム改善の取組
報告者:加藤裕之
(名古屋学院大学 院)
11:10 オバマ政権下のオープンガバメントの検証―ガバナンス論の視点から―
報告者:松原真倫
(慶應義塾大学 院)
11:45 昼食
審査委員会(2号館4階会議室3)
共通論題報告
1号館1406号室
座長:
田中廣滋(中央大学)
13:00 東日本大震災被災地の地域再生を考える上での地域金融の課題と役割について
報告者
藤木秀明
(東洋大学)
コメンテーター
神山和美
(日本経済研究所)
13:35 被災地におけるソーシャル・イノベーションの普及を促進する政策的介入方策の提案―阪神・淡路大震災の被災地に見るNPOの空間的立地行動の分析から-
報告者
畑 正夫
(兵庫県立大学)
コメンテーター
若井郁次郎
(大阪産業大学)
14:10 地球環境診断による外部評価の活用
報告者
坂本純一
(中央大学)
コメンテーター
和田尚久
(東洋大学)
自由論題報告①
1号館1408号室
座長:
谷口洋志(中央大学)
13:00 アメリカ放送産業における理論と実証分析のサーベイ-規制緩和による集中度の変化が利潤率、広告価格に与える影響を中心として-
報告者
森由美子
(関東学園大学)
コメンテーター
瀧澤和弘
(中央大学)
13:35 EUの地方航空路線における公共サービス輸送義務(Public Service Obligation;PSO)制度の展開と空港運営に与える影響
報告者
小熊 仁
(運輸調査局)
コメンテーター
野村宗訓
(関西学院大学)
14:10
自由論題報告②
1号館1409号室A
審査委員:
薮田雅弘(中央大学)
13:00 Bailouts and subsidies:should the government help out the automotive industry?
報告者
野末裕史
(中央大学)
コメンテーター
米田篤裕
(矢崎総業)
13:35 電子出版プラットフォームとアクセシビリティ
報告者
山口 翔
(立命館大学)
コメンテーター
伊藤昭浩
(名古屋学院大学)
14:10 わが国のデジタル教科書の在り方
報告者
山田 肇
松原 聡
藤井大輔
(東洋大学)
コメンテーター
齋藤長行
(青山学院大学)
自由論題報告③
1号館1410号室
座長:
堀 雅通(東洋大学)
13:00 欧州社会における「Inclusion」(全員参加社会)の定義と推進政策
報告者
遊間和子
(国際社会経済研究所)
コメンテーター
岡田 啓
(東京都市大学)
13:35 タイの医療人的資源政策とASEAN経済共同体
報告者
金子勝規
(Burapha University)
コメンテーター
岸 真清
(中央大学)
14:45 休憩
15:10 分科会報告(1号館1406号室)
「震災復興財政と政策対応・制度改革」
コーディネーター
片桐正俊(中央大学)
パネリスト
植田和弘(京都大学)
富田俊基(中央大学法学部教授)
佐藤主光(一橋大学大学院経済学研究科教授、政策大学院大学教授)
15:10 CIRIEC Internationalセッション(1号館1408号室)
「市民の基本的日常サービスを満たす公共・社会・協同的経済 -2012年CIRIECウィーン大会に向けて-」
コーディネーター
今村 肇(東洋大学)
パネリスト
仲上健一(立命館大学)
牧野松代(兵庫県立大学)
野村宗訓(関西学院大学)
17:30
19:30 懇親会(1号館1410号室) 懇親会費5,000円
第2日(2011年12月4日)
9:30 受付開始(1号館1406号室ホール)
10:00 分科会報告(1号館1406号室)
「復興のための地域再生・まちづくり」
コーディネーター
塩見英治(中央大学)
パネリスト
森地 茂(政策研究大学院大学教授)
大西 隆(日本学術会議会長、東京大学工学部教授、東日本大震災復興構想会議委員)
山﨑 朗(中央大学)
10:00 分科会報告(1号館1410号室)
「エネルギー政策転換と再生可能エネルギーの促進」
コーディネーター
松原 聡(東洋大学)
パネリスト
植田和弘(京都大学)
小川芳樹(東洋大学)
野村宗訓(関西学院大学)
12:00 昼食(予約のお弁当は1号館1409号室Bでお渡しします)
理事会(2号館4階会議室3)
13:00
招待講演(1号館1406号室)
「地域分権とガバナンス ―震災を超えて―」
講演者
佐々木信夫(中央大学経済学部教授)
14:00
共通論題シンポジウム(1号館1406号室)
「震災復興と日本再生のための政策対応・制度改革」
コーディネーター
仲上健一(立命館大学)
パネリスト
片桐正俊(中央大学)
塩見英治(中央大学)
松原 聡(東洋大学)
鈴村興太郎(法と経済学会会長、早稲田大学政治経済学術院教授)
荒山裕行(日本経済政策学会会長、名古屋大学経済学研究科教授)
15:50
16:20 総会・表彰式・新理事会(1号館1406号室)
4. 交通アクセスが便利なホテル
パレスホテル立川(JR立川駅北口から徒歩3分)
立川グランドホテル(JR立川駅北口から徒歩2分)
立川ワシントンホテル(JR立川駅南口から徒歩1分)
シティホテル高幡(京王高幡不動駅から徒歩3分)
京王プラザホテル多摩(京王多摩センター駅から徒歩2分)
大会実行委員会・学会事務局では、宿泊の斡旋・仲介・団体予約などは一切いたしません。各自でご手配ください。
5. 報告募集(受付は終了しました)
共通論題・自由論題
共通論題「震災復興と日本再生のための政策対応・制度改革」:12月3日13:00~15:00(予定)
自由論題:12月3日10:00~12:00(予定)
報告を希望される方は、2011年9月24日(土)までに、「第26回大会報告希望」と明記し、(1)共通論題報告、自由論題報告の別、(2)報告テーマ、(3)報告要旨(1,000字程度)、(4)氏名・所属・連絡先(住所、電話、FAX番号、メールアドレス)を下記の学会事務局宛に電子メールかFAXでお送りください(書式自由)。
宛先 E-mail:japan@ciriec.com FAX:03-3945-7415
奨励賞報告:12月3日10:00~12:00
大学院生(修士課程・博士課程)の学会発表について、数点に「奨励賞」を授与します。院生は、学会発表に際して、この賞への応募が前提になります。
奨励賞に応募される方は、2011年8月31日(水)までに、「奨励賞応募希望」と明記し、(1)奨励賞報告希望、(2)報告テーマ、(3)報告要旨(1,000字程度)、(4)氏名・所属・連絡先(住所、電話、FAX番号、メールアドレス)を下記の学会事務局宛に電子メールかFAXでお送りください(書式自由)。
宛先 E-mail:japan@ciriec.com FAX:03-3945-7415
応募資格:大学院修士課程・博士課程およびそれに準ずる者
事前審査:2011年8月31日(水)までに1,000字程度の報告概要を提出
審査発表:2011年9月15日までに事前審査による学会報告の可否は、本人に通知します。
提出論文:本会投稿規定・要領(ニューズレター)による12,000字のフルペーパー(9月15日に報告が認められた方のみ、論文を提出していただきます)
論文締め切り:2011年10月15日(土)(消印有効)
宛先 E-mail:japan@ciriec.com FAX:03-3945-7415
※大学院生の報告は必ず奨励賞に応募してください。報告が認められた方は、10月31日までに報告要旨(4,000字程度)の提出もお願いいたします。