第27回研究大会
テーマ「環境・エネルギー・震災復興とガバナンス」
1. 大会趣旨
本年度の国際公共経済学会第27回研究大会は、「環境・エネルギー・震災復興とガバナンス」をテーマに、12月8日、9日の両日、京都大学を会場にして開催されます。会員各位の積極的な参加を期待しております。大会テーマは昨年度から引き続き、3.11東日本大震災と福島原発事故に伴う負の影響から立ち直り復興を果たしつつある日本の経済社会に焦点を当てます。特に環境・エネルギー政策と震災復興における新しいガバナンスの動向に着目した報告や議論を期待しています。東日本大震災・福島原発事故が企業や地域社会に大きな影響を与えたことはいうまでもありませんが、震災復興への取り組みやエネルギー政策の再構築への動きも具体的なものになりつつあります。その過程で、従来から指摘されてきた日本の経済社会が抱える問題点に加えて、より複合的な課題に直面し困難な状況が生まれているようでもあります。しかし、同時に課題解決を目指すなかで各分野において新しいパラダイムが生まれようともしています。本研究大会が、震災復興と環境・エネルギー改革に見えるガバナンスの動向と課題を議論する場となるとともに、日本再生の手がかりを提示する知的貢献がなしえることを期待してやみません。会員各位の自由な立場からの活発な議論への参加をお願い申し上げます。
第27回研究大会実行委員長 植田和弘(京都大学)
2. 開催要項
日程:2012年12月8日(土)~9日(日)
テーマ:「環境・エネルギー・震災復興とガバナンス」
会場:京都大学吉田キャンパス 法経本館 (京都市左京区吉田本町)
- 京都大学吉田キャンパスへのアクセス
- 京阪電鉄鴨東線「出町柳」駅下車、徒歩15分
- JR京都駅←JR奈良線(約3分)→JR東福寺駅~乗換え~京阪東福寺駅←京阪電鉄本線・鴨東線(約15分)→京阪出町柳駅
- 京都市営地下鉄烏丸線「今出川」駅[K06](烏丸今出川バス停)から、京都市営バス[102]系統・[201]系統時計回り(祇園方面)、[203]系統(銀閣寺道方面)で約15分、「百万遍」または「京大正門前」バス停下車、徒歩5分
- 大会開催時は、紅葉観光シーズンで道路が混雑し、バスダイヤには遅延が生じやすくなります。京阪電車の利用をお勧めします。
3. 大会プログラム
第1日(2012年12月8日)
9:30
受付開始(法経本館)
奨励賞報告① 法経本館第8教室
審査委員:
- 今村 肇(東洋大学)
- 岡田 啓(東京都市大学)
9:40
連邦議会の代表選出制度と委員会制度が各州の補助金の受取額に及ぼす影響~米国・内務省国立公園事業局補助金の事例~
- 報告者:大久保和宣(京都大学 院)
10:15
中国の主要な外資系企業の社会的責任行動の経済理論分析
- 報告者:程 天敏(中央大学 院)
10:50
中国における不動産価額高騰要因と調整局面を迎えた保障性住宅プロジェクト分析
- 報告者:林 秀樹(滋賀大学 院)
11:25
森林コモンズの持続可能な管理:社会的共通資本と社会関係資本の観点から
- 報告者:森 朋也(中央大学 院)
奨励賞報告② 法経本館第9教室
審査委員:
- 植野一芳(大東文化大学)
- 伊藤昭浩(名古屋学院大学)
9:40
ニュージーランドの郵政金融(キウィバンク)の調査分析―我が国郵政金融のあり方への示唆―
- 報告者:中尾彰彦(滋賀大学 院)
10:15
地方公営企業におけるバス事業の費用効率性に関する実証分析―パネルデータを用いた確率的フロンティア関数の推定―
- 報告者:笠井文雄(早稲田大学 院)
10:50
今後の災害税制の在り方―米国税制との比較を通じて―
- 報告者:増山裕一(滋賀大学 院)
11:25
国際金融コングロマリットの経営戦略に関する考察―組織形態の選択に関する実証分析
- 報告者:林 興(東洋大学 院)
奨励賞報告③ 法経本館第10教室
審査委員:
- 西村 陽(関西電力)
- 森由美子(関東学園大学)
9:40
地方自治体による上下水道事業の海外展開―大都市自治体による取り組みの比較分析―
- 報告者:藤原直樹(大阪市立大学 院)
10:15
東日本大震災時の外資系企業の緊急対応の特質―4社の経営トップからのヒアリングによる考察
- 報告者:中村宏一(情報セキュリティー大学院大学 院)
10:50
中国の資源税制度に関する考察
- 報告者:何 彦旻(京都大学 院)
11:25
経済成長率の地域間格差の要因分析―都道府県データによる期間ごとのパネル分析を通して―
- 報告者:西 一弘(中央大学 院)
奨励賞報告④法経本館第11教室
審査委員:
- 城川俊一(東洋大学)
- 齋藤香里(千葉商科大学)
9:40
米国地方債市場で普及する地方共同資金調達機関としての金融保証保険
- 報告者:三宅裕樹(京都大学 院)
10:15
蜷川虎三の中小企業政策
- 報告者:朱 然(京都大学 院)
10:50
国際課税制度と法人税率における対外直接投資への効果
- 報告者:伊藤潤平(中央大学 院)
自由論題報告①法経本館第11教室
11:25
公共財の持つ多次元性について
- 報告者 衣笠達夫 (追手門大学)
- コメンテーター 仲上健一 (立命館大学)
12:00
昼食
審査委員会(法経東館みずほホール)
共通論題報告 自由論題報告② 法経本館第8教室
座長:
- 和田尚久(東洋大学)
13:00
震災復興においてPFI/PPPを活用するための課題
- 報告者 長谷部正道 (大和総研(神戸大学客員教授))
- コメンテーター 片桐徹也(東洋大学)
13:35
社会的企業の萌芽としてのNPOが地域経済にもたらす影響
- 報告者 畑 正夫(兵庫県立大学地域創造機構)
- コメンテーター 楠田昭二 (立教大学)
14:10
米国における情報機器・サービス分野での情報アクセシビリティの推進
- 報告者 遊間和子(国際社会経済研究所)
- コメンテーター 中村伊知哉 (慶應義塾大学)
自由論題報告③ 法経本館第9教室
座長:
- 岸 真清(中央大学)
13:00
補助金制度の構造が普及インセンティブに与える影響の考察:市町村の住宅用太陽光発電補助金を事例として
- 報告者 花田真一 (東京大学大学院経済学研究科特任研究員)
- コメンテーター 上村敏之 (関西学院大学)
13:35
林業公社の債務問題処理に関する一考察―全国公社の事例研究を踏まえて―
- 報告者 萩原史朗 (大阪経済大学ほか)
- コメンテーター 松原 聡 (東洋大学)
14:10
タイにおける外国人労働者とその家族への生活支援の現状と課題―医療と教育の事例―
- 報告者 金子勝規(Burapha University)
- コメンテーター 有賀敏之 (名古屋学院大学)
自由論題報告④ 法経本館第10教室
座長:
水田健一(名古屋学院大学)
13:00
タクシー配車システムを活用したデマンド交通の事例考察
- 報告者 藤井大輔, 板谷和也((一財)運輸調査局)
- コメンテーター 堀 雅通 (東洋大学)
13:35
米国PJMにおける火力発電プラントの効率性分析
- 報告者 後藤美香((財)電力中央研究所社会経済研究所)
- コメンテーター 草薙真一 (兵庫県立大学)
14:10
わが国の観光まちづくりにおける地域間連携(Cross-Border Collaboration)と非営利組織の展開
- 報告者 小熊 仁 (金沢大学人間社会研究域附属地域政策研究センター)
- コメンテーター 桜井 徹 (日本大学)
若手セッション 法経本館第11教室
13:00 ~14:45
いま、「学際」を問い直す~アティチュードとアプローチ~
コーディネーター
- 西田亮介 (立命館大学大学院先端総合学術研究科特別招聘准教授)
パネリスト
- 生貝直人 (情報・システム研究機構融合プロジェクト特任研究員)
- 松原真倫 (慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程)
- 山口 翔 (立命館大学グローバル・イノベーション研究機構ポストドクトラルフェロー)
14:45
休憩
15:00
会長挨拶・開催校挨拶
15:10
分科会報告I (法経本館第9教室)
「気候変動政策・エネルギー政策の統合」
コーディネーター
- 森 晶寿(京都大学大学院地球環境学堂准教授)
パネリスト
- 一方井誠治(武蔵野大学環境学部教授)
- 朝野賢司((財)電力中央研究所社会経済研究所主任研究員)
- 松下和夫(京都大学大学院地球環境学堂教授)
15:10
分科会報告II (法経本館第8教室)
CIRIEC Internationalセッション
「“Service of General Interest”を満たす公共・社会的経済―CIRIEC国際大会報告」
コーディネーター
- 今村 肇(東洋大学経済学部教授)
パネリスト
- 牧野松代(兵庫県立大学経済学部教授)
- 植田和弘(京都大学大学院経済学研究科教授)
- 野村宗訓(関西学院大学経済学部教授)
17:20-19:30
懇親会(京大正門横レストラン カンフォーラ)
一般:5,000円、大学院生:3,000円
第2日(2012年12月9日)
9:30
受付開始
10:00
分科会報告III 法経本館第9教室
「震災復興と創造的地域社会」
コーディネーター
- 若井郁次郎(大阪産業大学人間環境学部教授)
パネリスト
- 加藤恵正(兵庫県立大学経済学部教授)
- 岡田知弘(京都大学公共政策大学院・大学院経済学研究科教授)
- 嘉田由紀子(滋賀県知事)
10:00
分科会報告IV 法経本館第8教室
「固定価格買取制度と再生可能エネルギー活用」
コーディネーター
- 野村宗訓(関西学院大学経済学部教授)
- パネリスト
- 西村 陽(関西電力)山家公雄(エネルギー戦略研究所(株)取締役研究所長・(株)日本政策投資銀行参事役)土佐(濱谷)和生(甲南大学法科大学院教授・甲南大学企業法務研究所主任研究員・弁護士(大阪弁護士会))
- 11:45
昼食
理事会(法経東館みずほホール)
13:00
分科会報告V 法経本館第6教室
「危機対応とガバナンス」
コーディネーター
- 松原 聡(東洋大学経済学部教授)
パネリスト
- 宇田左近(前国会事故調調査統括)
- 北澤宏一((独)科学技術振興機構顧問)
- 御厨 貴(放送大学教授・東京大学先端科学技術研究センター客員教授)
15:00
共通論題シンポジウム 法経本館第6教室
「環境・エネルギー・震災復興とガバナンス」
コーディネーター
- 植田和弘(京都大学大学院経済学研究科教授)
パネリスト
- 松原 聡(東洋大学経済学部教授)
- 今村 肇(東洋大学経済学部教授)
- 若井郁次郎(大阪産業大学人間環境学部教授)
- 野村宗訓(関西学院大学経済学部教授)
- 森 晶寿(京都大学大学院地球環境学堂准教授)
17:00
総会・表彰式 法経本館第6教室
4. 報告募集
共通論題・自由論題
共通論題「環境・エネルギー・震災復興とガバナンス」:12月8日13:00~15:00(予定)
自由論題:12月8日13:00~15:00(予定)
報告を希望される方は、2012年9月21日(金)までに、「第27回大会報告希望」と明記し、(1)共通論題報告、自由論題報告の別、(2)報告テーマ、(3)報告要旨(1,000字程度)、(4)氏名・所属・連絡先(住所、電話、FAX番号、メールアドレス)を下記の学会事務局宛に電子メールかFAXでお送りください(書式自由)。
宛先 E-mail:japan@ciriec.com FAX:03-3945-7415
奨励賞報告:12月8日10:00~12:00
大学院生(修士課程・博士課程)の学会発表について、数点に「奨励賞」を授与します。院生は、学会発表に際して、この賞への応募が前提になります。
奨励賞に応募される方は、2012年8月31日(金)までに、「奨励賞応募希望」と明記し、(1)奨励賞報告希望、(2)報告テーマ、(3)報告要旨(1,000字程度)、(4)氏名・所属・連絡先(住所、電話、FAX番号、メールアドレス)を下記の学会事務局宛に電子メールかFAXでお送りください(書式自由)。
宛先 E-mail:japan@ciriec.com FAX:03-3945-7415
応募資格:大学院修士課程・博士課程およびそれに準ずる者
事前審査:2012年8月31日(金)24時までに1,000字程度の報告概要を提出
審査発表:2012年9月15日までに事前審査による学会報告の可否は、本人に通知します。
提出論文:本会投稿規定・要領(ニューズレター)による12,000字のフルペーパー(9月15日に報告が認められた方のみ、論文を提出していただきます)
論文締め切り:2012年10月14日(日)(24時)
宛先 E-mail:japan@ciriec.com FAX:03-3945-7415
※大学院生の報告は必ず奨励賞に応募してください。報告が認められた方は、10月31日までに報告要旨(4,000字程度)の提出もお願いいたします。